愛知県医学検査学会一般演題Q&A

愛知県医学検査学会一般演題Q&A

目 次

※ 以下、演題名をクリックすると発表スライドが確認できます。

14.ADAMS A1c HA-8190Vにて変異ヘモグロビンが検出された2症例

Q.
①変異ヘモグロビンの存在で平均血糖値は低めになるのでしょうか?
②バリアントモードとはなんでしょうか?いつも使用するモードでないなら、なぜバリアントモードに切り替えたきっかけはなんでしょうか?
生化学配属後、まだ2年ばかりで基礎的なことがわかっていませんので、教えて下さい。

A.
①HbA1cは糖化したHbであり、変異Hbが存在するとHbA1c値に影響を及ぼします。血糖値とは異なるものなので影響はありません。
②当院で使用しているADAMSA1c HA-8190V(HPLC法)の測定モードでありFastモードとVariantモードがあります。Fastモードは24秒でクロマトパターンを分離し、Variantモードでは58秒で分離をします。通常、HbA1cはFastモードで測定可能のため時間短縮のために、ルーチンで使用しています。しかし、変異ヘモグロビンの中にはVariantモードでないと検出できないものがあるため、測定モードを変更します。変異ヘモグロビンが存在する際は、Fastモードで測定したときに異常ピークを検出したことをしめすエラーメッセージが発生するため、Variantモードに切り替えることができます。ただ、VariantモードでもHbSとHbCの分離、HbEとHbDの検出しかできないため、クロマトパターンを見ることが重要です。また検出された変異ヘモグロビンの同定は高分離解析や遺伝子解析など次の検査に進む必要があります。

19.ドライアイスによるPTコントロール値の変動

Q.
精度管理物質の測定には、コスト管理は無視できません。添付文書の指示と測定手順の順守もまた求められます。凝固検査の精度保証について勉強になりました。

A.
ありがとうございます。コスト面と精度管理面で、さらによりよくできるように、これからも検討していきたいと思います。

20.フローサイトメトリーが診断に有用であった血小板無力症の一例

Q.
①サンプルはPRPとして反応をさせているのでしょうか?
②血小板のゲーティングはどこをゲートしているのでしょうか。リンパ球領域より小さい領域をゲートしているのでしょうか?
③CD45は血小板は染まるのでしょうか?

A.
①PRPとして反応させています。
②血小板はリンパ球や赤血球よりもSSCとFSCとも小さい領域に現れます。当院では血小板抗原測定時にはその領域が拡大表示されるように機器を設定しています。
③血小板は通常CD45陽性にはなりません。血小板凝集があるとCD45弱陽性になることがあります。

23.抗Mia抗体を検出した一症例

Q.
①有効期限が切れた赤血球試薬を同定パネル血球として代用しているという運用でしたが、抗原の中には時間経過とともに発現が低下するものもあります。期限切れの試薬を用いるとき、精度管理はどのように実施されていますか?
②検出された抗Miaの免疫グロブリンクラス(IgM or IgG)は実施されましたでしょうか?

A.
①基本的に不規則抗体陽性の場合、外注検査にて同定を行っています。あくまでも院内での検査は参考程度にしておりますので有効期限の切れた赤血球試薬に関しては精度管理は行っていません。
②グロブリンクラスを確認する試薬がありませんので今回行っていません。

24.不規則抗体スクリーニングで非特異反応を示した症例における回避の試み

Q.
今回のようにRCD法で非特異となる頻度は、どれくらいですか?

A.
同一患者で複数回測定しているものもあるので、正確ではありませんがおよそ0.3%です。

29.尿中有形成分自動分析装置UF-5000を用いた尿路感染症スクリーニングの有用性評価

Q.
UF-5000の細菌グラム染色性情報の評価をいただき、誠にありがとうございます。一点質問させていただきます。UTI、こと急性単純性膀胱炎の患者を対象に本情報を利用しようとする場合、患者は成人女性になります。評価対象を女性のみにした場合、結果はどのようになるでしょうか?よろしくお願い申し上げます。

A.
ご質問いただきありがとうございます。今回の検討では男女比は提示していませんでしたが、女性の場合では男性と比較して完全一致率が9%程度低い結果となりました。女性では外陰部や膣由来の混入が多いことから男性と比較し、一致率が低下したと考えられます。しかし、Positive、Pos/Neg的中率は低くなったのに対し、Negative的中率は94.0%と高くなりました。女性の単純性膀胱炎ではグラム陰性桿菌の頻度が多いためNegativeの情報を利用することで有用性の高い結果が得られると考えます。

40.当院における過去5年間のESBL産生菌検出状況

Q.
大変勉強になるご発表、ありがとうございました。もし検討をされていればですが、ESBLの原因遺伝子の検索は行っていらっしゃるでしょうか?されていた場合、菌種や年、外来・入院別、患者属性(性別・年齢)によって変化があったかどうかを教えていただきたいです。

A.
ご質問ありがとうございます。ESBLの原因遺伝子についてなのですが、今回は検討を行っておりません。今後検討する際には質問していただいた内容も含めて検討を行いたいと思います。

42.GeneXpertシステムによるClostridioides difficile毒素検出率の検討

Q.
binary toxin陽性となった際の臨床への報告や、O27 presumptive positiveとなった際の対応(追加検査など)はどのようにされているか教えてください。

A.
Binary toxin陽性はCDI重症化因子でないことから臨床への報告は行っていません。O27 presumptive positiveは、強毒株でありCDI重症化因子であることから、院内で随時行われているCDIカンファレンスで情報提供を行い、臨床へ抗菌薬使用等を含めてフィードバックを行っています。

43.MRSAスクリーニング培地の性能比較評価とSCVs-MRSAについて

Q.
大変勉強になるご発表、ありがとうございました。データをお持ちでしたら、教えていただきたいのですが、Staphylococcus aureus complexに属するStaphylococcus argenteusのCHROMager MRSAスクリーニング培地への発育状況(色調、発育の有無)はいかがでしたでしょうか?

A.
ご質問ありがとうございます。今回の検討では、Staphylococcus argenteusの同定は行っていないため、今後の検討課題とさせていただきます。

50.迅速検査の結果確認手順の変更とその効果

Q.
検体受け取りから結果の送信まで1名で実施し、記名することが過誤防止には必要であると思います。業務運用上それができない場合にどのようにして責任の所在を明確にするかは管理者が決めなければならないと思います。

A.
新しい運用では全て1人で行うため、責任の所在が不透明ではなくなりました。責任の所在について今まで検討してこなかったので参考になりました。ありがとうございました。


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